【2019年】フクダ電子主催の心電図講習会を受講してきました
心電図判読の勘を取り戻すべく心電図講習会を探してみました。日本不整脈心電学会のホームページを見ていたら、タイミングが良くフクダ電子主催の心電図講習会を発見しました。
そんなわけでフクダ電子主催の心電図講習会を受講することにしました。もしフクダ電子主催の心電図講習会の存在を知りつつも、受講しようか悩んでいると言う人の参考になれば幸いです。
フクダ電子主催の心電図講習会を看護師が受講してきました
私が受講してきたのは初級、基礎A、基礎Bの全てのコースです。各コース内容によって勉強出来る内容が違います。気になる方は下記リンクを参照して頂ければ幸いです。
ひとまず初心に戻って初級からやり直す看護師です。受講して勉強出来ることが楽しかったです(一人の心電図好き看護師がここにいらっしゃいます)
受講料は単独より3つまとめて受講した方が安いです
初級・基礎A・基礎Bと心電図講習会は3つあります。受講の仕方によって値段が変わります。
受講料
6,000円 (テキスト・教材・昼食・税込)
但し2コース受講セット:10,000円 (初級+基礎A又は初級+基礎B)
3コース受講セット:12,000円(初級+基礎A+基礎B)
※2コース・3コースセットの場合は、初回受講時のみ心拍スケール・デバイダーをお付け致します。
再聴講のお申し込みについてはこちら
フクダ電子 心電図講習会より引用
上記を参考にして頂ければわかると思いますが、3つまとめて受講した方がお得です。しかも心拍スケール・デバイダー付きですよ。
上記は参考程度に載せておきます。心拍スケールとデバイダーをセットで購入するよりかは、まとめて受講した方が間違いなくお得です。そして昼食もついています(大事)
以下は初級・基礎A・基礎Bについての受講してきた感想のまとめです。気になる部分だけ読んで頂き、少しでも参考になれば幸いです。
心電図講習会初級(6時間コース)
初級コースのまとめ
初級講習会の特徴
心電図検査の基礎から実際の記録まで学習します。心電図波形を用いて、正常12誘導心電図とモニタ心電図の違いが理解できるようになります。心電図波形をデバイダー、心拍計測スケールを使用してトレーニングします
カリキュラム
1.基礎
心電図とは/心臓の構造と動き/心臓の興奮の伝わり方/心電図の誘導法
2.検査の実施
電極装着法など
3.心電図波形について
波形の意味と正常値/心拍数/電気軸/移行帯
4.心電図の判読
5.安全管理
受講特典はどんなもの?(2・3コースセットの受講特典です)
まず受講特典として心拍スケールとデバイダーです。その他にボールペンと声に出して覚える心電図ラップの下敷きのプレゼントです。
声に出して覚える心電図ラップを知っている方いますか?私は知りませんでしたが、リズムにのせて楽しく歌って覚えよう!がテーマの曲です。
最初に流れた曲を聞いて、合わないかもしれないと悟ったのは私だけでしょうか。聞き慣れないだけかもしれませんが。
上記が本家です。唄の内容が書かれた下敷きがもらえますので、更にお得です。
受講してみての感想
心電図検査の基礎が中心です。俗に言う心電図に興味が湧いて勉強してみたら、つまずくポイント上位の活動電位や電気軸、移行帯辺りです。
一つ例を出すと、電気軸はわかりやすい求め方を勉強します。I誘導とaVF誘導から求める電気軸です。もしこの辺の基礎を独学でなく、一度しっかり勉強してみたい方にオススメです。
もし不整脈について学びたいと考えているなら初級コースだと物足りなさを感じるはず。あくまで初級コースは心電図の基礎です。それでも初級コースで心電図検査について学んだ後に基礎A,Bで不整脈を学ぶのは理解の助けになるはず。
個人的に印象に残った御話
心電図検査の実施方法は興味深かったです。看護師として働くなかで12誘導心電図の扱い方は独学が多いと思います(そもそもそこまで扱う機会も科によっては無いので)
そんなわけで看護師が改めて心電図検査の実施方法を学ぶ機会は少ないと考えるので、個人的にはとても為になりました。
例えば、12誘導心電図は黒からつけて黒を最後に外す、と言うルールもあるそうですが、あまり浸透していない気がします(黒はアースなので、最初につけて最後に外すとのこと)
人によって印象に残った内容は違うと思いますが、私は心電図検査の実施方法が印象に残りました。
心電図講習会基礎A(6時間コース)
心電図講習会基礎Aのまとめ
基礎A講習会の特徴
心電図波形を用いて実際に計測し心電図判読が理解できるようになります。頻脈性不整脈、ペースメーカ(基礎)について学習します。心電図波形をデバイダー、心拍計測スケールを使用してトレーニングします。
カリキュラム
1.心電図波形の判読:波形の基礎
2.不整脈心電図:洞頻脈、洞徐脈、洞不整脈、上室期外収縮、心室期外収縮、心房細動、心房粗動、上室頻拍、心室頻拍、心室細動
3.ペースメーカ:基礎、正常作動の波形
前回に比べると不整脈判読(頻脈)がメインになります。ほんの少しですがペースメーカーの基本も触れられます。
ちなみに上記の記載のあるデバイダー、心拍計測スケールは前回受講(心電図講習会初級にて)した際に配られているので、私はそれを持参していきました。
デバイダー、心拍計測スケールを講習会参加にて頂けることに関しては下記ホームページを見て頂ければ幸いです。とてもお得です。
受講してみての感想
不整脈の基本的な部分を学ぶ機会には、うってつけの講習会だと思いました。現に看護師さんの参加も多かったです。
どちらかと言えば前回研修に比べると不整脈判読がメインなので、看護師として働く臨床で役立つ場面が多いです。今回は頻脈がメインなので、徐脈は基礎Bです。あえて頻脈と徐脈を分けてるのは両方とも受講して欲しいフクダ電子さんの意図を感じるのは私だけでしょうか。
他には意外と知らなかった・・・・そうなんだ!と気付ける点も多くありました。
私も今回の講習で心房調律の左房調律か右房調律かの判別の方法を学んだときは、今更ながら感激しました。奥深き心電図です、もっと勉強しようと思いました。
ちなみにペースメーカは基本的な部分(AAIやVVIなど)の説明で、ペースメーカの最も嫌われるであろうペーシングフェラー、センシングフェラーなどの作動不全は基礎Bです。
個人的に印象に残ったこと
改めて心電図を学び直す、または後輩の心電図指導の為に学び直す、と言った心電図を扱うベテランの方の参加が多かったことです。
私も今回の講習以外にも以前にもハート先生の講習会に参加したりと、心電図が好きになって理解してきたとしても様々な講習には参加しています。
覚えているつもりであっても相手に教えるのは難しいですし、せっかく学んで記憶したとしても次第に忘れていくもの。なので定期的に講習を受講しています。
あとは何度か講師の方から御話が出ますけど
個人的には12誘導心電図の方が多くヒントがありすぎる故に難しく感じるのは私だけでしょうか。その辺は感性なのでしょうか。
心電図講習会基礎B(6時間コース)
心電図講習会基礎Bのまとめ
基礎B講習会の特徴
心電図波形を用いて実際に計測し正常と異常の違いが理解できるようになります。徐脈性不整脈、要注意心電図、虚血性心疾患、ペースメーカ(作動不全)について学習します。
カリキュラム
1.心電図波形の判読
2.徐脈性不整脈:洞不全症候群、房室ブロック、補充収縮、補充調律
3.要注意心電図:右脚ブロック、左脚ブロック、2枝ブロック、WPW症候群、LGL症候群
心室肥大、狭心症、心筋梗塞
4.ぺースメーカ:作動不全
基礎Aは頻脈性不整脈に触れられていましたが、今回は徐脈性不整脈に触れられています。あとはペースメーカーの作動不全です。何度か別の心電図講習会に参加していますがヒステリシスに触れられている心電図講習会に出たのは初めてでした。
受講してみての感想
私はフクダ電子の心電図講習会初級・基礎Aと順序良く受講しているので、同じような内容については復習も兼ねて良かったです。
基礎Aと基礎Bを一緒に受講すると、大体の不整脈や12誘導判読について学べるはず。不整脈に関しては基礎Aで頻脈、基礎Bで徐脈と分かれているので尚更です。
カリキュラムを見て頂ければわかりますが、内容が濃いのです。徐脈の不整脈をやったと思えば心肥大や狭心症・心筋梗塞までも学びます。そしてトドメにペースメーカーの作動不全。おなか一杯です。笑
もし心電図検定を受験予定の方でしたら、2肢ブロックや3肢ブロックのことについても触れられています。あとはWPW症候群について、A型・B型・C型についても学べます。
個人的に印象に残ったこと
初級・基礎A・基礎Bと全てを受講してみて思うこと。
私も心電図検定を機会に12誘導心電図判読を深く勉強するようになりましたが、軸偏移や移行帯・更には心室肥大の判読だったり、独学だったので苦労しました(今でも完璧な理解ではありませんが)
独学で学ぶのも勿論良いですが、一度講師から話を聞いたうえで学んだ方が尚更理解が深まるように思えました。
あとは私のような心電図の学び直しの人や、改めて後輩指導の為に心電図の教え方を学ぶ人も来ている講習会でした。基礎Bに至っては心電図を扱うベテランさんの数が約5割弱いました。
フクダ電子の心電図講習会は看護師さんにおすすめです
私は今回JHRS認定心電図専門士を目指す過程で、フクダ電子の心電図講習会に出会いました。
対象は心電図がわからない人から、心電図について後輩指導の為に学び直す人、心電図検定・JHRS認定心電図専門士を目指す人までカバー出来る内容です。
もし機会がありましたら是非受講してみてください。
以上。まる(@maru02ns)でした。