心電図を学びたい!その最初の一歩を支える良本『看護の現場ですぐに役立つモニター心電図 (ナースのためのスキルアップノート) 』
そんなわけで先月から自分の勉強も兼ねて月1冊ペースで医学書を読むことにしました。今月が第2弾です。
久々に心電図の医学書を読むことにしました。ここ最近はモニター心電図の判読を臨床で必要としない病棟にいます。そんな自身の心電図知識の振り返りも兼ねて良い機会だと思いました。
あとは一度別な心電図本を読んで挫折した方、この本を読んだら少しでも苦手が解消されると思います。そんなわけで紹介していきますね。
心電図を学びたい!その最初の一歩を支える良本『看護の現場ですぐに役立つモニター心電図 (ナースのためのスキルアップノート) 』
そんなわけで一時期色々な本を読んでいた私です。この本を紹介するにあたっては適役のように思えます。
大抵の心電図本の始まりは心電図の成り立ちからスタートします。大体挫折するのはNaチャンネルやKチャンネルなどの言葉が出てくる部分です。
別に知らなくても最初はどうにかなるのですが、どうしても気になるのが過去の私でした。調べれば調べる程良くわからなくなります。そうです、ややこしい内容です。
今ですらしっかり説明してください、と言われると何となくしか説明出来ません。それでも臨床で働く看護師として別に不自由していません。
循環器病棟配属の新人看護師さん、心電図に興味のある看護師さん向けです
そんなわけでこの二つの目線をメインにして考えてみました。
循環器病棟配属の新人看護師さん目線
循環器病棟に配属されると、それはそれは色々な不整脈に直面しますよね。そして何が心配かと言いますと、出現している不整脈がわからない『こわさ』です。
だからと言って最初からモニター心電図を読める人はいません。判読するにもある程度の知識や経験が必要です。
そんな循環器病棟配属の新人看護師さん向けの最初の心電図本としておすすめです。
臨床で必要とされる大半はモニター心電図の判読です。12誘導心電図の判読ではありません。そのモニター心電図の知識に絞っているので、わかりやすいです。
読み進めて頂ければわかりますが、モニター心電図において出現するであろう不整脈が緊急度が高い順から説明されています。そして対処法とドクターコールの方法、医師の治療方法まで記載されています。
あくまで私達看護師は医師に不整脈であることを報告して、指示を頂く立場です。ただどのような言葉を選べば良いのかわからないこともあります。
私も看護師1年目の頃に医師への報告で失敗を何度も経験したので、これを知っているだけで得です。医師への伝達がスムーズになること程に、業務は円滑に進みます。大事な要因です。
この本を何度も読んで内容に物足りなさを感じてきた場合は、心電図判読の第一の壁を突破し、興味は12誘導心電図の世界になると思います。
心電図に興味のある看護師目線
循環器病棟以外だと、おおまか心電図判読で大切なのはNSR(正常洞調律)かAF(心房細動)なのかの2択は重要なところだと思います。
現に私が勤めている循環器以外の病棟での看護師のモニター心電図の記録は
HR70-80台
これのみです。それが整脈なのか不整脈なのかもわかりません(*あくまで私の勤務している病棟調べです)
もし上記のようなケースに遭遇した場合に
HR70-80台NSR or HR70-80台AF
等と整脈と不整脈の種類をしっかり書けるようになりたい看護師さん向け最初の心電図本としておすすめです。
循環器病棟配属であれば12誘導での虚血まで知っている必要もありますが、他の病棟ではあくまでモニター心電図の判読のみで事足ります。
この医学書の中にも肺炎や骨折の症例にて、モニター心電図をつけると不整脈が出現していたと言う流れが記載されています。
そんなわけでどの病棟でも関わるモニター心電図なので、この医学書が理解の助けになるはずです。
私が本書を読んで個人的に印象に残った内容
個人的に印象に残ったのはドクターコールする内容が書かれていることです。
①状態
②心電図所見、病名
③要望
と細かく書かれています、これ以上にない親切さです。
昔良く医師に言われた台詞を思い出します。今となっては良い思い出です。
ある程度この不整脈が出現したらこの内容を医師に伝えようと言う目安になりますので、覚えておいて損はないです。
あとはあくまで『モニター心電図』に特化した内容であり、心電図を読むのが初めての人向けの医学書です。
と言った考えをされている方であれば、本書が最初のステップとなり、別な参考書への足掛かりになるかと思います。
本書を読んでコウメイ先生の本が読みやすいと思った方なら、本書より内容をより詳しくしたこちらをおすすめします。
コウメイ様のサイトで目次が確認できます
「国試」と「看護の現場」で役に立つモニター心電図【無料ダウンロードあり】
筆者がこちらの本を書いた理由が書かれています。目次もありますので、私の説明より数倍わかりやすいです。この本に興味が出てきた方は参照してみてください。
https://www.ns-maru02.com/entry/2019-02-01-230000
心電図が読めるようになったら循環器に興味が湧いて楽しいです
心電図を判読するにあたり、解剖生理や心電図の細かい原理までも知ろうとすることも勿論大事です。知識を深めることは重要です。
ただ臨床の現場においては、まずはモニター心電図を見ること。不整脈が出現していたら患者さんの元へ向かい、状態を医師に報告し、指示をいただくことが一番大事です。
この一番大事な点が読み進めていくと理解出来るようになり、循環器が楽しくなると思います。
勿論内容としては、これから看護師になる看護学生さんにもおすすめです。あとは最初に書きましたが一度心電図の本を読んで挫折している人も、この医学書は本当に読み進めやすいです。
最後に看護師として働くことを考えると、本の大きさはポケットに入るサイズではないので、主に勉強用に使用するタイプの本です。
そんなわけで病棟管理者の方へ、病棟に1冊置いてあれば勤務する看護師は安心です。宜しくお願いします。
Amazonレビューにも様々な方がコメントしているので参考にしてみてください。以上。まる(@maru02ns)でした。
その他、コウメイ先生の執筆本の紹介です
他にもコウメイ先生の本を読んでいます。