第5話。精神的に限界でしたが部署異動を決断する。適応障害になった看護師
私は勤務途中で帰宅。そして泣きました。通院しているメンタルクリニックにて今後のことを相談。精神的に不安定の為、精神安定剤を毎日飲むことになりました。
そして本日、今後の処遇について病棟師長・看護部長と相談しました。
私は現在の部署を移動し、別の部署でやり直すことになりました。
本音ではこの病院から離れたかった。しかし今の私はこれしか方法がなかった。
前回記事
部署移動するに至る経緯
一度折れた心はそんなに簡単には元に戻せない。
勤務途中で帰宅したのちの初出勤。こんなに嫌な日はなかった。前日から夜が近付くにつれて不安な気持ちは高まる。精神安定剤を飲んでいるからと言って、簡単に精神のコントロールがつくものではありません。
薬効として抗不安作用がありますが、人の気持ちはそんな簡単には落ち着かないものです。
私が決断しないといけないのは大きく3つのうちのどれか。
1つ目は病院を辞めること。2つ目は部署移動を希望すること。3つ目は環境調整をして現部署で働き続けること。
決断をしないといけないのに、明日仕事に行くことの辛さ、不安から考えがまとまらない。そして悲しくなって涙が出そうになりました。
そんな私に家族は「病院を辞めるのは辞めた方が良い。部署異動をさせてもらう方が良い。部署異動をして働いてみてそれでも駄目なら辞めたら良い、今病院を辞めるのは前回辞めたときと一緒」と話しました。
家族の言う言葉は正論です。ただそれを受け止める程に心に余裕がなく、きつい言い方をされているように思えました。それ程に私の精神状態は落ち込んでいました。
職場に到着するが、車から降りられない
翌朝、準備をして職場に向かいました。気分は絶不調です、こんなに病院に行くのが嫌な日はありませんでした。
病院に到着後、車から降りようとしましたが足が進まない。これが前回に引き続き2度目。人間は精神的に追い詰められていると、車から降りることすら困難です。
結局10分程車の中で過ごし、病院に入りました。「もう精神的に限界だ、怖い。帰りたい」そう思いつつも病棟詰所まで向かいました。
ついた矢先、病棟師長は「いやいや良く来れたねぇ、今日も休むかと思っていたよ」と話す。人のことを何だと思っているのだろうか、私はこの病棟師長が嫌いだ。
今の気持ちを伝える
メンタルクリニックに受診したこと、環境要因が強いこと、環境調整(私が性格検査等をして、病棟に提出する流れ)の有無、等を説明する。
病棟師長は「そうなんだねぇ、ちょっと看護部長と相談してみるね」と話す。そして病棟師長との面談は終わり、看護部長との面談となる。
看護部長に同様のことを再度説明する。
「最後に決断するのはあなたなんだけど、今の気持ちとしてはどう考えているの?」
私は泣きそうになりながらこう答えました。
「以前の私なら辞めていましたが、今は色々な人にサポートを受けています。働きたいです」
もう元の部署では働けない。不安で今でも壊れそう。それでも働かないと家族は養えない。
そのようなことを察知したのか看護部長は私に言います。
「それなら部署を変えましょう。今までは急性期の病棟だったけど、あなたには慢性期の病棟の方があっていると思う。もう話はつけているから」
私は部署異動することになりました
この病棟師長と看護部長とのやり取りの最中も情緒不安定で泣きそうな状態でした。
部署異動を提案され了承したとき、少し気分が楽になりました。そして今まで悩み苦しんだことに一つの答えが出て安堵しました。
これから改めて看護師で働くことについて
今回の職場ではずっと一人で不安な気持ちを抱え込み、だからと言って他の人に相談出来る状況ではありませんでした。一人で抱え込む状況が本当に辛いことを学びました。
部署異動で決着はつきましたが、私の精神状態が決して全て改善されたわけではありません。これからもメンタルクリニックに受診し、気持ちの整理が必要と考えています。
今度は新たな環境への適応が課題です。
正直なところを言えば、まさか転職早々に自身が精神的に体調不良となるなんて思いもよらなかったです。今回の経験から似たような人の相談相手にはなれるはず、自分のようになる前に救いの手を伸ばせる同僚や上司になりたいです。
部署異動で全てが解決するわけではありませんが、それでも少しだけホッとした気持ちもあります。3ヶ月間、本当に辛かった。そして二度と元の部署に戻りたくない。