看護技術・ケア
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微熱・発熱の定義について。熱に関する用語の使い方。同僚看護師との会話から学ぶこと①

まる
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まる
まる
○○さんは37℃前半で微熱です。掛物調整しました
先輩
先輩
掛け物じゃなくてクーリングしたら?先生に報告しておきますね

現在私は脳神経疾患療養病棟に勤めています。働くなかで【微熱】と言う言葉を良く耳にします。ちなみに勤める病棟での【微熱】の定義は37℃以上です。

 

私は転職を経て現在が4つ目の病院です。看護師の世界は病院独自ルールがはびこっているのも良くわかっております。自分の身を守る為にも正しい知識を持つ必要があるはず。

本当に【微熱】の定義は37℃以上と言うのは正しいのか

そんなわけで【微熱】と言う言葉を含めた熱に関する用語の使い方を改めて考えてみることにしました。

 

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微熱・発熱の定義について。熱に関する用語の使い方をまとめてみました

 

看護師同士で患者様の状態について話し合うなかで、微熱や発熱、熱発など熱に関する用語は多く聞かれるはず。

話す内容で実際の体温抜きにして、上記の用語を使用すれば状態のニュアンスは伝わります。この記事を作成するにあたり、私自身熱に関する定義を深く考えていなかったように思えます。

せっかくなので根拠を持って、正しい知識を持ちたいところです。そんなわけで奥深いところには触れず、ざっくり調べ直してみることにしました。

 

微熱と発熱の用語の使い分け

 

微熱についての説明

 

微熱:〜37.4℃。通常の生活や仕事をする分にはほとんど支障をきたさないが、体が少し熱かったりだるさを感じることもある。慢性炎症性疾患、代謝亢進、貧血、妊娠、結核、感染性心内膜炎などにより発症することがある。

発熱 – Wikipedia

微熱にはとくに厳密な定義があるわけではなく、一般的には37・0~37・9℃で、体熱感がある場合をいいます。体温の個人差がかなりあることを考慮すれば、37・0℃以上でも必ずしも微熱とはいえない場合もあり、また37・0℃未満でも必ずしも平熱とはいえない場合もあります。

寄稿 「こどもの発熱の原因とその対処法」

 

発熱についての説明

 

発熱とは体温が上昇した状態をいい、臨床的には37.5℃以上とすることが多い。測定は腋窩で行われることが多いが、測定困難な場合は直腸で測定することもある。直腸温は腋窩温より約1℃高い

日本の感染症法では、37.5℃以上を発熱、38℃以上を高熱と定義している。なお、直腸温は口腔温より約0.6℃高いことが知られている。また、高齢者では感染症を起こしても発熱は軽微になる傾向があること、女性では排卵日から月経の日までは、0.6℃ほど基礎体温が高くなることが知られている

発熱・不明熱 | 今日の臨床サポート – 診断・処方・エビデンス –

 

勤める病棟の微熱の定義。37℃以上と言うのは正しいのか

 

結論

・体温は個人差もある為に必ずしも37℃以上が微熱とも呼べない

・ネット記事や文献を見る限り、微熱の定義や温度の範囲も微妙に異なる

・もし微熱と言う言葉を使用する場合は病棟独自ルールに従う方が良い

確かに体温は個人差がありますよね。微熱と言う言葉の使いどころは考えながら使用した方が良さそうです。

まる
まる
私は今の病棟に勤める限り、37℃以上は微熱ですと言う病院独自ルールを採用していきたいと思います

 

そんなわけでこれ以降は熱に関してもう少し詳しくなれることを調べてみました。良ければそのまま参照して頂ければ幸いです。

 

熱に関わる用語をもう少し詳しく調べてみる

 

熱に関しての用語。具体的な温度で考える(腋窩温で考える)

 

正常 36.5℃±0.5℃

微熱 37℃~37.5℃ (or 37℃~38℃)

発熱(高体温) 37.5℃~38.5℃ ( or 38℃~38.5℃)

高熱 38.5℃~

低体温 35℃以下

*あくまで一般例です

 

ちなみに熱型と言う言葉もありますが、図示の方がわかりやすいのでこちらを参照して頂ければ幸いです。

発熱に関するQ&A|看護のための症状ガイド|看護roo![カンゴルー]

 

発熱と熱発の違いとは?

 

熱発=発熱と捉えて良さそうです。看護師として病棟内では良く使う言葉ですが、一般の方に馴染みがないですね。

熱発(ネッパツ)とは – コトバンク

 

高体温(hyperthermia)と発熱(fever)の違いとは?

 

そもそも高体温と言う言葉に馴染みがなかったので、下記リンクを参考に勉強させて頂きました。

私の勤める病棟では脳血管障害の患者様が多く、37℃前半を推移する方を良くみます。ただ、37℃前半以外のバイタルは特変がなく感染兆候もありません。

その場合は高体温であると考えて、ひとまず環境要因を整える看護を提案する方が良さそうです。

まる
まる
今回調べてみて高体温と発熱がごちゃごちゃになっていたことを反省します。笑

 

広義の高体温とは,中枢温が高くなった状態すべてを指しますが,一般的には狭義の「高体温(hyperthermia)」と「発熱(fever)」に分類されます。狭義の高体温とは,セットポイントは正常で,過剰な熱産生や体外環境の影響によって起こる体温調節の異常を言います。発熱とは,炎症性サイトカインの作用により,セットポイントがより高値にリセットされた状態を言い,その原因には感染性と非感染性があります。

高体温と発熱の原因

高体温

・脳血管障害 ・熱中症 ・悪性高体温 ・悪性症候群

発熱

・感染性

・非感染性

侵襲時における体温変調の メカニズムと体温調整

 

うつ熱と高体温の違いとは?

 

うつ熱

熱中症のように熱の流入・産生により熱放散が小さくなり、体内に熱がこもった状態です。

発熱時のクーリングのポイントは?|看護技術Q&A|看護roo![カンゴルー]

 

高体温の原因の一つに熱中症があります。うつ熱の言葉を聞いたときは、大きなくくりとして高体温で考えると納得いくはずです。

うつ熱に関しては衣服内熱中症と書かれている記事もありました。下記にリンクがありますので参考にして頂ければ幸いです。

高体温(発熱・うつ熱)の原因と体温調節のメカニズム

第11章 乳幼児突然死症候群はうつ熱(衣服内熱中症)が原因/久保田史郎

 

まとめ。熱に関しての用語をまとめてみた結果

 

今回調べた以外でも熱に関する用語はあります。それ程に奥深いところですが、意外と根拠などはおろそかにしていたと私自身反省しております。

看護のアセスメントとしてはバイタルサイン測定は重要です。簡便に図れる体温ですが様々な臨床推論が可能です、今回勉強したことを臨床で活かして行こうと思います。

まる
まる
今回は【微熱】について調べました。言葉の使い方は難しいですが日々勉強です
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看護師向けブログ『ぴのまるさん』の運営しています|転職活動・心電図用語の解説・資格取得体験記が主な記事です。少しでも看護師の方や医療者の方の参考になれば幸いです。
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