心電図用語の解説
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2型があるならモビッツ1型Ⅱ度房室ブロックってあるんですか?心電図用語の解説

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モビッツ2型Ⅱ度房室ブロックはあるのはわかったけど、2型があるなら1型もあるの?

心電図を学び始めて、ふと疑問に思ったことはありませんか?言葉の使い方ですけど、普段の臨床ではモビッツ1型と使うことはほとんどないはず。

ではモビッツ1型って本当にあるのか。少しだけ心電図に詳しくなれる、そんな豆知識を記事にしてみました。

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2型があるならモビッツ1型Ⅱ度房室ブロックってあるんですか?心電図用語の解説

モビッツ2型Ⅱ度房室ブロックは有名ですが、なかなか日の目をみないモビッツ1型Ⅱ度房室ブロック。

呼び方を馴染み深い普段の名前にしてみますと、ウェンケバッハ型Ⅱ度房室ブロックと呼びます。

ここで呼び名を整理しますと以下の通りです

Ⅱ度房室ブロックの整理(2種類)

  • モビッツ1型Ⅱ度房室ブロック(=ウェンケバッハ型Ⅱ度房室ブロック)
  • モビッツ2型Ⅱ度房室ブロック

わざわざウェンケバッハ型とか言わないで、モビッツ1型・2型で名称を分けた方がスッキリするのではないか?と思う方もいるはず。

しかし理由を考えてはいけません。現在発売する心電図本の数々はモビッツ1型とあえて大きく書いていません、ウェンケバッハ型と書かれています。

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なので暗記すべきはウェンケバッハ型であるのです(超大事)

モビッツ1型とウェンケバッハについての証明問題

既にモビッツ1型(Mobitz I型)=ウェンケバッハ型(Wenckebach型)とネタバレはしていますが、もう少し詳しく深堀していこうと思います。

ウェンケバッハ型ですが、ウェンケバッハって何ですか?と言う話です。

以下がわかりやすいので一部引用させて頂きます。

第2度房室ブロック

P波は正常で,後ろにQRS波が続くものと続かないものが混在する。以下の2種類に分けられる:

Mobitz I型

Mobitz II型

Mobitz I型第2度房室ブロックでは,PR間隔が拍動毎に漸進性に延長し,ついには心房興奮の伝導が途絶してQRS波が脱落し(Wenckebach現象)その次の拍動で房室結節伝導が再開する;この一連の流れが繰り返される(Mobitz I型第2度房室ブロックの表を参照)。

引用元:房室ブロック – 04. 心血管疾患 – MSDマニュアル プロフェッショナル版

上記の解釈で考えると、モビッツ1型Ⅱ度房室ブロックではウェンケバッハ現象が起きていることがわかります。

モビッツ1型Ⅱ度房室ブロック=ウェンケバッハ現象が起きている房室ブロック

先程も述べた通りですが、日本で発売される心電図医学書の数々で、あえてモビッツ1型と記載されていることは少ないです。

そんなモビッツ1型を今回の記事でネタとして学んだ皆さんの為に、あえて強引に解釈してみれば以下です(証明問題風にしてみました)

A:モビッツ1型Ⅱ度房室ブロック=ウェンケバッハ現象が起きている房室ブロック

B:ウェンケバッハ現象が起きている房室ブロック=ウェンケバッハ型Ⅱ度房室ブロック

A・Bより:モビッツ1型Ⅱ度房室ブロック=ウェンケバッハ型Ⅱ度房室ブロック

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くだらないかもしれませんが、モビッツ1型にフォーカスしているネタだと思って頂ければ幸いです

医療用語あるあるですけど、ウェンケバッハさんがいたのでは?

ちなみにウェンケバッハ現象と言うけど、造語ですか?と思われる方向けです。これは良くある医療用語あるあるです。

カレルフレデリクウェンケバッハさんが発見したものです。

ウェンケバッハは、主に心臓病学における彼の業績で記憶されています。1899年に、彼は房室伝導の部分的な遮断による不規則なパルスの説明を提供し、心臓組織の伝導時間の漸進的な延長を作成しました。この状態は「2度房室ブロック」と呼ばれ、後に「ウェンケバッハ現象」と呼ばれ、Mobitzの1924年の論文でMobitzタイプIブロックとして再分類されました。

引用:KarelFrederikWenckebach-ウィキペディア

こんなことでさえ、インターネット上で答えが見つかる世の中です。

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ちなみに上記の引用文にも少し顔を出しておりますが、モビッツさんもいます。医療用語あるあるですね

モビッツ1型Ⅱ度房室ブロックのことをたまに思い出してください

今回の記事はモビッツ2型があるなら、1型もあるのではないか?と言う方向けの小ネタでした。

正直言えばモビッツ1型Ⅱ度房室ブロックを用語として使用する機会はほぼありません。あくまでウェンケバッハ型Ⅱ度房室ブロックの用語を覚えておきましょう。

そして今回は心電図波形の読み取り方や臨床的な説明を含めていません(本来の臨床的には大事な部分)

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その辺を知りたかった人には申し訳ございませんが・・・あくまで、こんな用語もあるんだなぁと思って頂けるネタとしてと紹介させて頂きました

教科書的ではありませんが、このような心電図に関する豆知識を少しずつ増やしていくのも楽しいですよ。以上。まる(@maru02ns)でした。

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